プラント・宮下遊・水脈「歌詞」

 心臓の足音を指で数えながら
布団にもぐる、いつの間にか
命は消えてしまいそうで

一日に絡みつく
静寂が枯れはじめ
瞼の先に君が居た
いつもそこだけは暖かかった

「花をそだてたいな」
横顔は遠くを見ていて
「私にはわかる」手を重ねて頬を撫でた
眠る蕾は気づいていた
「君の未来はあるよ」
雪の先まで君は連れて行ってくれるから
花が咲いたら夜が明けるまで
一緒にいよう

鵺鳥の居座り窓の傍らで
夜空を呑む今日の君は
微笑みながら泣いていた
君のその、ちぐはぐな表情に起き上がる

明滅してる蛍光灯の下
昨日と違う風が抜けていた
「もう少し歩きたいな」
「君の手に私じゃ、駄目だよ」
「水をあげてね」一度枯れてしまった花は
私を離れ 君のもとで
忘れてしまう 全て

殺したはずの私の花に触ったら
視線を落とす、足が見えなくて
何度か泣いた

「君に名前を教えなくても許されるなら、
お別れしてもほんの少しの間は」

朝を迎えて揺れ動いた硝子玉は
熱に溶かされ 一度死んで
身体の中に咲いた
背中にそっと「頑張ったね」と声が聞こえた

微かに見えた 一部屋そこは
抜け殻だった

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歌詞 楽曲  宮下遊

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